◆◆◆『ぶっちゃけ寺』最終回◆◆◆
◆2年半、ご覧いただき本当に有り難うございました。
番組終了はとても残念ですが、
お寺と社会をつなぐきっかけとして、
充分な役割を果たした前代未聞の番組に
未熟ながら関わらせていただけたことを、
有り難く、誇りに思います。
◆番組出演をきっかけに
無数の宝ものをいただきました。
・たくさんの人とのご縁
・他宗派お坊さんとの出会い
・貴重なロケでの経験
・伝えることの難しさ
・学びと経験の足りなさ
・講演など寺外での活動の機会
・出版や雑誌記事などの執筆
・・・すべては番組のおかげです。
◆特に思い出に残ったことです。
〇三日間に亘る高野山ロケ
おこがましくも空海さまのお山を
太田さんと室井さんとごいっしょできたこと。
4年間修行したお山で感無量の思いでした。
〇久次米宮司らとのお経+祝詞のコラボ演奏♪
仏教と神道も共感し合うことができる・・
平和の第一歩「相手の価値を認める」ことを、
インパクトある演奏で伝える機会をいただきました。
〇功徳院大分本院での火渡りロケ♪
毎年開催の柴燈護摩(落石、震災で現在中止)の
密着ロケ。熱い火を裸足で歩き、厄除け祈願する
地元の人々の姿を伝えていただくことができました。
〇般若心経のピアノ弾き語り♪
これを機に、施設や病院など、
今まで袈裟では入りづらかった場所での
仏教音楽体験イベントの機会が増えました。
◆「あなたの身近にある知らない世界」
番組は、お寺がお葬式やご法事だけでなく、
だれの身近にもあって、生きている人にこそ
大切なものであることを伝えてくれました。
お寺にとってはこれからが正念場、
仏教と社会をつなぐ土壌ができ始めた今、
次に求められるのは、満足度の高い寺院運営です。
◆「謙虚」なお寺でありたい
お寺の活動、運営は住職の個性や地域性に応じ、
千寺千通りですが、「謙虚」な姿勢があってこそ、
信頼をいただくことができるものだと思います。
というのは、番組をきっかけに
お寺の内外で出会ったかたがたの中には、
私のつたない経験や知識などでは到底太刀打ちできない、
大きな悩み苦しみ悲しみを抱えてたかたが、
まだまだたくさんいらっしゃることに
気付かされたからです。
番組を通じ、私を実体以上に
すごいお坊さんだと見込んでご相談に来られるかたに、
日々自分の無力さを思い知らされることになりました。
仏教には、どんな場面にも応用できる
無数の有形無形の教えがあり、
最初のうちは、自分の未熟さがバレないよう
その都度教えを引用しながら頑張ってましたが、
いつしか、
「導く」「教える」にも増して、
「共感」「寄添い」が大切だと感じはじめました。
◆今後どんな場面に出会っても、
この気持ちを忘れずに接することが、
相手の心を切り替えるきっかけになると信じ、
不完全ながら今後も活動してゆきたいと思っています。
番組に出させてもらったからといって、
私がエラくなったわけでもなく、
私も皆さんとともにこれからも悩み続ける
ひとりの求道者として、
どんな事物にも役割と価値、いのちが宿るという
仏教の懐の深さを伝えていくことができれば
こんな幸せなことはありません。
◆これからも皆さまとのご交流を通じて、
少しずつ成長できるよう励んで参りますので、
どうぞ宜しくご指導のほどお願い申し上げます。。
最後に、深夜時代の放送第2回から最終回まで、
懲りずにたくさん起用していただいた
番組スタッフの皆さんに心より御礼を申し上げます。
※私の番組に対する長文の思い出をお読みいただき
ありがとうございました。
感謝合掌